ヒトメボ

漫画家

カトリーヌあやこ

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 最近、『恋愛ドラマ』が少なくなったような気がしませんか? 昔は、恋愛ドラマを観て胸を高鳴らせていた人も少なくないはず。もう一度、「自分もこんな告白をしてもらいたい!」と思うような『告白シーン』を観返したい! そこで、漫画家であり、テレビ誌に連載を持つドラマ通のカトリーヌあやこさんに、告白シーンがおすすめのドラマを伺いました。

「『告白シーン』と言えば、やはり1990年代から2000年代初頭の恋愛ドラマがオススメですね。ドラマの中の2人の恋愛に自分を投影させながらのめり込める作品が多いんですよ」(カトリーヌあやこさん)

 そうなんですね! その理由とは…?

「それ以前のいわゆる『トレンディドラマ』は、バブル期のハイソな生活をしている美男美女が描かれているので、今見るとリアルさに欠けるところがあるんです。一方、1991年に始まった『東京ラブストーリー』『101回目のプロポーズ』以降は、普通の生活をしている男女が登場する『地に足の着いた恋愛ドラマ』が増えてきます。また、登場人物それぞれの恋愛にスポットを当てていたトレンディドラマと比べると、『1対1の恋愛』を取り上げているので、自分を投影させやすいんです」(同)

 なるほど! それでは、1990年代から2000年代初頭の恋愛ドラマの中から、胸がキュンとする「告白シーン」をご紹介!

あすなろ白書(1993年)…第2話(全11話)

園田なるみ(演:石田ひかり)/掛居保(演:筒井道隆)/取手治(演:木村拓哉)

「このドラマでは、大学生の『なるみ』(石田ひかり)と『保』(筒井道隆)の2人の恋愛が主に描かれるのですが、オススメしたい告白シーンは、なるみに片思いをしている『取手くん』(木村拓哉)が想いを告げる場面。飲みに行った帰り、公園でなるみと2人きりになった取手くんは、彼女が保に想いを寄せていることがわかった上で、『オレじゃダメか?』と言いながら、なるみを後ろから抱きしめます。有名な『あすなろ抱き』ですね。好きな男性がいるときに、別の男性から告白をされたときの揺れる女心が表現されています。また、『男性に後ろから抱きしめられる』という女子の好きなシチュエーションを使った理想の告白シーンとも言えますね」(同)

愛していると言ってくれ(1995年)…第12話(全12話)

榊晃次(演:豊川悦司)/水野紘子(演:常盤貴子)

「聴覚に障害を持つ画家の『晃次』(豊川悦司)と、女優の卵の『紘子』(常盤貴子)が心を通わせていく姿を描くラブストーリーです。このドラマでは最終回の告白シーンの前に、駅のホームで晃次が紘子の名前を叫ぶという有名なシーンがあります。ここで紘子は初めて晃次の『声』を聞くんです。その後の海の場面で、晃次は紘子に『君の声が聞きたい。耳は聞こえないけど声は響く。愛している、と言ってくれ』と伝えます。そして、海辺をバックに『愛してる』と言う紘子を抱きしめる晃次。障害がありながらも、純粋に気持ちを伝え合う感動の告白シーンですね」(同)

星の金貨(1995年)…第12話(全12話)

倉本彩(演:酒井法子)/永井秀一(演:大沢たかお)/永井拓巳(演:竹野内豊)

「このドラマは、聴覚に障害のある見習い看護師『彩』(酒井法子)と、医師の『秀一』(大沢たかお)の2人の恋愛を軸に物語が進んでいくのですが、秀一の異母兄弟の『拓巳』(竹野内豊)も彩に想いを寄せているという三角関係が…。紆余曲折あった末、ドラマの最後の場面で拓巳は彩に告白します。彩の秀一への想いをわかった上で、『お前の気持ちがオレに向くまで待っててやるよ。ただし、100年だけな』と言った後に、手話で『愛している』と伝える拓巳。この『ただし、100年だけな』にキュンとすること間違いなしです!」(同)

やまとなでしこ(2000年)…第11話(全11話)

神野桜子(演:松嶋菜々子)/中原欧介(堤真一)

「ツンデレ女子の告白シーンがオススメなのが、このドラマです。『女を幸せにしてくれるのはお金だけ』と考えている高飛車なスチュワーデス『桜子』(松嶋菜々子)と、数学の才能がありながらお金の事情で実家の魚屋で働く『欧介』(堤真一)。『愛かお金か』と悩みつつ、貧乏な欧介に惹かれていく桜子は、最終回で『残念ながら、アナタといると私は幸せなんです』と笑顔で欧介に告白します。プライドが高い桜子がこのセリフを言う姿が、同性から見てもとてもかわいいんです。また、彼女がお金より『愛』を選んだことが上手く表現されている告白の言葉だと思いますね」(同)

 大ヒットしたドラマだけあって、告白シーンも素晴らしいです!

「過去のドラマなので、服装や髪型などを見て『ちょっと古い…』と思うかもしれませんが、この時期のドラマは登場人物の気持ちの変化やセリフがとてもきめ細やかに作られています。今見ても、共感できたり、ハマってしまう部分は多いと思いますよ」(同)

 なんだか、久々に恋愛ドラマに浸りたくなってきました! 懐かしの名作ドラマを観て、あの頃の気持ちを思い出してみては?

(岡本温子/short cut)
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ライター

岡本温子

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