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和文化おもてなしコーディネーターに聞いた! オトコを立てる奥ゆかしい礼儀作法

2016年05月19日(木)更新  読了時間:約4分
人や物への気遣いで、自分はもちろん一緒にいる彼の評価もアップ!
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 現代ではレディファーストが定番となっていますが、今も残る「三歩下がって歩く」という言葉が表すように、昔の日本では女性が男性を立てることが美徳とされていました。こうした「男性を立てる」習慣や作法について、日本文化に詳しい和文化おもてなしコーディネーターの塩田紀久代さんにお話を伺いました。

「『三歩下がって歩く』というのは、女性にとって男性が敬うべき存在であるということの表れなんです。江戸時代の頃は、男性と比べて女性の地位は格段に低く、嫁ぐことで初めてある程度の地位を獲得できる時代でした。女性は、男性に従わないと生活や地位を得られないという厳しさから、『男性を立てる』習慣や作法が生まれたんです」(塩田さん)

 なるほど。そうせざるを得ないという背景もあったんですね。だとすると、女性の地位の高くなった現代では、あまり必要のない作法ということでしょうか?

「そんなことはありません。もちろん何もかも男性に従うことはありませんが、さりげなく男性を立てられる作法を覚えておくことで、お互いの関係性や一緒に過ごす時間をよりよいものにできると思いますよ」(同)

 そこで、現代でも使えそうな、「男性を立てる」作法について具体的に教えていただきました。

デートで食事するときは?

「お会計の際、男性がお金を支払っている間に、先にお店を出てしまうのはNG。店内で待ち、男性に先に外に出てもらうことで、男性の威厳を守れます。奢ってもらうのであれば尚更ですね。また、外に出る際に振り返り、お店の方にそっと会釈すると、『内助の功』を感じさせる振る舞いになります。これらの作法を懐石料理店やカウンターのお寿司屋さんなどで行うと、お店の方は『この女性は作法をわかっているし、連れている男性も鼻が高いだろう』と、自分だけでなく男性の評価も上げられます。

また、『男を立てる』作法以外に、アクセサリーに関する作法も覚えておきましょう。食事の席に着いたら、指輪や腕時計は外してバッグにしまいます。これは、装飾品でテーブルや器を傷つけないためです。日本では木製の食卓や焼き物の器などは調度品として愛され、扱いに気を使うことは当然とされてきました。明治維新以降、時計や指輪などの舶来品の普及により、昭和初期頃に生まれた作法です。テーブルにクロスが敷いてあるときは、傷つける心配がないので、外さなくても大丈夫ですが、器や皿は食事を盛る『もてなしの道具』ですので、大切に扱いましょう」(同)


男性の家を訪ねるときは?

「普通、靴下は履いていると思いますが、裸足でお宅に上がるのはマナー違反です。床に足の皮脂がつき、汚してしまいます。靴下を履いていくか持参することで、男性への敬意を表せます。この作法は、靴を脱ぐ文化のある日本だからこそ。お茶の席などでは、『茶室という空間と居合わせた客同士の一期一会の時間を穢さない』という意味で、白い靴下を履くことが多いんです。足袋が白いのも、そういう理由なんですよ。室町時代頃に茶道など、室内の伝統文化が発達し、生まれたと考えられます」(同)


男性とともに和室に上がるときは?

「洋室のときは、レディファーストのマナーで女性が先に室内に入ることが多いと思いますが、和室では男性が先に入り、上座に座ってもらうのが習わしです。ちなみに、和室の上座は床の間に一番近い場所。ずかずかと女性が先陣を切るよりも、男性が堂々と上座に座り、女性が隣にそっと寄り添うことで、男らしさ、女らしさが強調され、席をともにする人たちに『すてきなカップルだ』と思ってもらえるはずです」(同)

 すべてに共通しているのは、男性はもちろん、空間を共有する人や物への「さりげない心遣い」という部分ですね。

「そうですね。『三歩下がる』というよりも、男性に『一歩譲る』奥ゆかしさと賢さを手に入れてほしいです。男性を立てる気遣いは、男性に自信を与え、頼れる存在にしてくれると思います。相手が同僚や友人のときも、その気遣いが互いの信頼感を生み、良好な関係が築けると思いますよ」(同)

 こうした日本古来の作法をうまく生活に取り入れられたら、自分自身にも相手の男性にもプラスに働きそうですね。草食系男子が多い今だからこそ、女性側のさりげない気遣いで、男性に自信を持たせてあげてはいかがでしょうか。
(有竹亮介/verb)
初出 2012/5/19
識者紹介
塩田紀久代
2006年、着物を着たことをきっかけに和の文化の興味を持ち始め、勤めていた会社からホテル ・旅館業へと転職。その後、さまざまなホテルや旅館に勤め、2010年に独立。今年、塩田日本文化研究所を開設し、年中行事や儀礼行事の研究や執筆活動を開始。ジャパニー ズ・コーディネーターや着物免状などの資格も有する。
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    フリーライター兼はぐれ占い師。歴史、神秘学や心理学、ゲームやアニメも得意としている。幼い頃、霊能者にさせられそうなところを、祖母の『家の跡継ぎ』という一言で一般人になる事を許され、学生時代、ゲームにどっぷり浸かるうちに文章に目覚める。歴史にも興味を持つようになり、その延長で神秘学にも詳しくなって、気がつけば人様から占いを頼まれるようになった。霊的な制約が多いため、制約の少ない夢占いを得意としている。占いや神秘学は木星王氏から学んでいる。
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  • 栗原典裕
    心理学研究家話し方教室 青山コミュニケーションセミナー(ACS)代表。 国際証券、教育業界大手企業を経て現職。10年にわたり多くの教育講演会を行い、面接・面談は10年で5千組を数える。独自の講師育成手法が高い評価を得ていた。その後、話し方教室 青山コミュニケーションセミナーを開始。現在テレビ・雑誌、企業研修と多方面で活躍。 著書「『気まずい沈黙なし』でどんな人とも120分話が続く会話術 」(アスカビジネス)など多数。 最新刊は2015年1月に刊行された『「気まずい沈黙なし」でどんな人とも話がはずむ! 会話のコツ 』(アスカビジネス)