ヒトメボ

心理カウンセラー

大門昌代

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読了時間:約4分

 みなさんは「キス」のこと、なんて言っていますか? たとえば恋人に「キスしよう」と言うときや友人との会話で「キス」の話題になったとき、普通にそのまま言う人もいれば、別の言葉に言い換える人や、頑なに口にしない人もいますよね。これって、なぜでしょうか? 心理カウンセラーの大門昌代さんに伺いました。

「日本は、性的なことを口にするのはタブーとされている文化で、恥と捉える傾向があります。それゆえ、『セックス』のことを『夫婦生活』と置き換えて話したりするんですね。心理学的にみると、性的な言葉に対する感じ方は、その人が成熟した大人の男女であることに対して、どれくらい恥ずかしさを感じているかを表しています。性的な言葉自体を恥ずかしいと感じるのではなく、その言葉を発する、その言葉の行動をとりたいと思っている大人になった自分を恥ずかしいと感じていることになるんです。実は、自分が性行為も可能な成熟した大人であることを恥ずかしく感じている人は、とても多くいるんですよ」(大門さん・以下同)

 なるほど。性的な言葉をどう言うかには、自分が成熟した大人であることを受け入れられているかどうかが、反映されているんですね。それでは、具体的に診断していただきます。皆さんは「キス」のことをどのように言い換えていますか?

【A:キスとそのまま言う】

「大人である自分を素直に受け入れ、性的欲求もあることが、ごく自然なことであると、大人である自分を十分受け入れられている人です。『こうするべきだ』『こうあらねばならない』というタブーも少なく、新しいものを敏感に取り入れていこうとします。そのぶん、次の新しいものにすぐに目移りしてしまうという部分も持っています。親離れできている大人ですので、恋愛対象としては、最適かもしれません」

【B:チューなど擬音語や幼児語を使う】

「幼児語を使う人は、性的欲求がタブーであると強く感じている人であると言えます。ですが、子供のような言葉を発することでなら、表現できるということでもありますので、大人の自分にとってはタブーでも、子供になればタブーでなくなるタイプです。これは性的欲求に限らず、自分が欲しいと感じるものがあると、まるで子供が新しいおもちゃを欲しがるように、経済状態や、周りの反応をまったく気にせずに、手に入れようとする傾向があります。普段は、クールを装い自立した大人に見せていることが多いですが、異性とロマンティックな雰囲気になると、急に幼い子供のような言葉づかいになります。恋愛になると、依存的になってしまう甘えん坊タイプとも言えます」

【C:接吻、口づけなど古めかしい言葉を使う】

「性的な言葉をわざと古めかしい言葉を使って表現するのは、そう表現することで、別のキャラクターが性的なことに興味を持っているように演じている部分があります。性的欲求を受け入れつつも、それをまるで自分のものではないかのように扱っていますので、気持ちはあっても、行動に移せないということが多いでしょうね。恋愛に対してファンタジーを持っていることが多く、『愛とは何か』を語ったりして、相手にひかれてしまうことがあるかもしれません」

【D:口と口を合わせる、唾液交換など直接的な表現や学術用語みたいなものを使う】

「性的な言葉を、直接的な表現や学術用語で表現するのは、性的なことへのタブーが強く、自分に性的な欲求があることも、あまり認めたくない人です。4つのタイプの中で、実は一番大人である自分を受け入れていないのが、このタイプの人です。大人には性的な欲求があって当たり前なのですが、そんな欲求が自分にあることを、とても恥ずかしいこと、けがらわしいこととすら感じている場合もあります。究極の恥ずかしがり屋さんとも言えます。セックスレスになってしまうことが最も多いのが、このタイプです」

 いかがですか? 思いあたるところがありましたか? 恋人や気になる人がどんな言い方をしているのか、チェックしてみてくださいね。

(せんち/クレッシェント)
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