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マーケティングコンサルタント

矢野新一

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 「大阪人はお金にウルサイ」「九州男児は男らしい」と時々耳にします。その県が育んだ独自の気質のことを指す「県民性」という語があるように、育った地域は性格に何かしらの影響を与えることも少なくないよう。ということは、県民性は恋愛傾向にも影響を及ぼすのでしょうか?

「幼少の頃に育った環境、つまり地域は、その人の人格形成に大きく作用します。日本は高い山間部から海沿い、そして、一年中温暖で雪など降らない地域から、冬はずっと雪に覆われる地域までが同居している国です。そのため県民性の違いはEUでいうところの『国民性の違い』に匹敵する程、性格の違いや恋愛にも大きく影響をもたらします」

 とは、県民性に関する著書を多数持つ、マーケティングコンサルタントの矢野新一さん。そこで、「一目惚れしやすい人が多い県」「一途な人が多い県」「押しに弱い人が多い県」について、矢野さんが独自に選定したランキングをご紹介。まずは男性編からお届けします。

【一目惚れしやすい人が多い県】

1位 和歌山県

2位 広島県

3位 大阪府

「一目惚れしやすい人というのは、ストライクゾーンが広く、情熱的な人柄、また理屈よりパッと見の直感を大切にする熱しやすいタイプを指します。1位の和歌山県には『紀州の椿の紅さは普通の国とは違う。南国の情熱の赤さだ』という言葉があるように、情熱的で衝動的な性格が多いことが特徴です。これは、全国各地に漁を求めて出かけた歴史のためと思われます。2位の広島男性は新しいもの好きで、仕事も遊びも積極的ですが、熱しやすく冷めやすい性格を持っています。また、お祭り好きな気質は浅野藩以来の伝統。その影響は今でも続き、大学の県人会では広島の盛り上がり度はNo.1と言われるほど。恋愛も同じように、お祭り気分で積極的な傾向があります。3位の大阪男性は、お笑い発祥の地ということからも分かるとおり、ノリがよく、振られてもくよくよしない気質です。恋愛面においても同じで、ランドマークの戎橋(えびすばし)に別名・ナンパ橋という呼び方があるほど、当たって砕けろの精神を持っているのです」(同)

【一途な人が多い県】

1位 島根県(県東部、旧出雲の国)

2位 茨城県(水戸、ひたちなか、日立など県北部)

3位 岩手県(盛岡市など内陸北部)

「こちらに該当する県で育った男性は真面目で、責任感が強く浮気もしない人が多いです。1位の島根の松江、2位の茨城の水戸など城下町育ちの男性は一本気で、決めたことは守るという男性が多く、一人の女性を長く愛し続ける男性がたくさんいます。また家族意識が強く、脇目を振らず女性を一途に想い、大切にするようです。3位の岩手県盛岡市などの内陸北部の男性は、消極的で口数は少なく頑固者。辛抱強く生真面目な気質のため、恋愛でも一人の女性を大切にする傾向がありますね」(同)

【押しに弱い人が多い県】

1位 北海道・札幌30キロ圏内

2位 千葉県

3位 沖縄県

「勝ち気な女性が多い県の男性は、押しに弱い傾向があります。1位の札幌圏(札幌、江別、恵庭、千歳、北広島、石狩など札幌30キロ圏内)の男性は、恋愛にも特別積極的ではないようです。札幌にはかつて北日本各地から土地を開拓してきたフロンティアスピリッツのある人の血が流れているため、価値観も先進的でした。そのため、男女同権の価値観が早く浸透した地域でもあります。その流れもあり、草食系寄りの札幌の男性は女性からのアプローチに乗っかるパターンが多いでしょう。2位の千葉県の男性は、もともと楽天家で女性にささえられてきた歴史を持ち、県南部の安房は徳島阿波から江戸時代に人が入ってきた地域でもあります。札幌の理屈と同様に女性上位の文化があり、女性の言うことを素直に聞き入れるタイプの男性が多いようです。3位の沖縄県の男性はウチナータイムという独自の時間感覚で育っているため、あまりせせこましくなく穏やかな人が多いのが特徴。また、男女同権の意識が強いため、女性の立場が強く、熱心にアプローチされると断れないと思っているようです」(同)

 都道府県の風土や文化によって、ここまで恋愛傾向に違いが生じるというのは面白いですね。

(冨手公嘉/verb)
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ライター

冨手公嘉

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