ヒトメボ

ゲイライター

アボンヌ安田

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 今やテレビのバラエティ番組やコメンテーターに欠かせない、おネェタレントたち。こうしたメディアの影響から、ゲイ=女性的な見た目や話し方という印象をお持ちの人も多いのでは?

ところが、ゲイの聖地・新宿2丁目を歩いていると、ラガーマンのようなたくましい外見の男性がそこかしこに。いわゆる「ガチムチ」と呼ばれる彼ら。そもそも「ガチムチ」とはどういう意味? 芸能誌などで活躍するゲイライターのアボンヌ安田さんに伺いました。

「その名の通り、ガッチリムチムチした体型をしているホモのことです。筋肉質ではあるんだけど、脂肪もそこそこ乗っかっちゃってる状態…と言えばわかっていただけるかしら。たまに脂肪の乗り具合がそこそこどころじゃない方も『ガチムチ』を名乗っていたりするけど、そういう場合は『いや、デブでしょ』というツッコミ待ちか、もしくは本当に『自分はデブではなくガチムチである』という自意識を持っているかのどちらかです」(アボンヌ安田さん)

 彼らは体型だけでなく、ファッションの傾向も似ている気が…?

「ガチムチホモの外見的特徴として、短髪・ヒゲ・キャップ(帽子)など、見る者に男らしいという印象を与える『記号』を身につけていることが多く、これらの記号を取り揃えている方のことをイカにもホモ、略して『イカホモ』と称したりもします。

そして、このイカホモは、いわゆる女性誌でいうところの『モテ系』。ひと昔前の『エビちゃんOL』みたいなものね。まるでクローンのように、大量に増殖しているところもそっくり。ちなみにエビちゃんOLの御用達ブランドはプライベートレーベルやレッセパッセだったけど、イカホモの方々はアバクロンビー&フィッチやトミーヒルフィガーなど、いかにもマッチョが着てそうな海外のカジュアルブランドを好む傾向にあります」(同)

 ガチムチホモの人って見た目はマッチョで男っぽいけど、やっぱりおネェ言葉を使ったり、心は女性的なのでしょうか?

「ガチムチに限らず、総じてゲイは女性的な感性を持ち合わせているもの。というか、ノンケ(異性愛者)の男性にだって女性的な部分はあるはずだから、『ゲイはノンケよりも女性的な感性が強め』くらいに認識しておいてください。強さの度合いは見た目に関係なく、人によります。見た目はガチムチホモでも内面が乙女な方もいれば、夜な夜な女装していても内面がすごく男っぽい方もいらっしゃるのよ」(同)

 そうなんですね。テレビなどから受ける影響や印象で、先入観を持ってはいけませんね。

 ノンケとはちょっと異なる恋愛観を持つゲイの世界。しかし、アボンヌ安田さんの「ガチムチイカホモ」&「エビちゃんOL」の例えに倣うと、モテの定義や要素はノンケもゲイもそう大差ないのかもしれません。

(坂井あやの/verb)
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