ヒトメボ

カレー研究家

スパイシー丸山

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読了時間:約4分

 かつて筆者は、老舗ホテルのレストランで銀色に輝くポットに入ったカレーを前にして「ルーを全部かけてしまっていいのだろうか…?」とフリーズした経験が。読者の皆さんの中にも、同じような経験のある人はいませんか?

 子どもから大人まで、幅広い世代に愛され日本人の国民食ともいえる「カレー」。しかし一口にカレーと言っても、欧風カレー、インドカレー、スープカレーなど、そのバリエーションはじつに豊富!

 そこで今回は、カレー研究家のスパイシー丸山さん監修のもと、カレーの種類別に食べ方のポイントをご紹介します。

欧風カレー(家庭カレー)

 欧風カレーとは、ルーとご飯が同じ皿に盛られた、いわゆる日本の家庭で食べられているようなカレーのこと。

*ルーをすくってご飯にかけるの? ご飯をすくってルーに浸すの?

「特に決まりはありません。ルーの粘度や具の大きさ、器の形状に合わせて食べやすい方法を選ぶといいですよ」(スパイシー丸山さん)

*ルーとご飯は混ぜていいの?

「見た目が美しくないので、できれば避けたい食べ方です。ですが例外はありまして、関西圏だとアリになります。特に大阪には最初からぐちゃぐちゃまぜた状態でカレーを出すお店もいくつかあります」(同)

*どこから食べ始めればいいの?

「ご飯とルーが重なり合った中央部分から攻めると、ご飯の状態が最後までキレイなので◎。また、食べながらご飯をルー側にスライドさせる上級テクニックもあります(食べることによって生まれる空きスペースを、ご飯をスライドさせることによって埋める)。実践すると上品に食べ終えることができるので、女性にはオススメです」(同)

*ルーとご飯を同時に食べ終えるコツは?

「ルーとご飯を同じペースで食べ進めているつもりでも、ルーが先になくなってしまうことは非常によくあります。意識的にご飯を多めにとり、ルーを残すくらいのペースで食べると確実に同時フィニッシュできるはず。いつもご飯が残ってしまう方は、要領が悪い人だと思われてしまう恐れも…。ビジネス上でお付き合いがある方と食べる際は気を付けましょう」(同)

*福神漬け、らっきょうを食べるタイミングは?

「カレーをフィニッシュした後に食べると、最後の後味が福神漬け・らっきょうの香りに支配されてしまいます。カレーは食べ終わった後のスパイスの余韻も楽しみたいところ。福神漬けやらっきょうは、箸休めとして中盤あたりで楽しみましょう」(同)

魔法のランプ型(ポット)で提供されるカレー

「ソースポット」という魔法のランプのような形のポットに入ったカレー。ハイカラな食べ方として、高級ホテルでいち早く取り入れたという背景もある。

*なぜランプ(ポット)にルーが入っているの?

「この器にルーを入れるようになった理由は、『料理がきれいに見えるから』や『カレーが水分を吸ってしまうのを避けるため』など諸説あり。実はカレー以外にもロースビーフのソースやサラダのドレッシングなど、さまざまな料理のソースを入れるポットとしても使われています」(同)

*上手なルーのかけ方とは?

「一気にかけるのではなく、2、3回に分けてかけるのがベスト。かけるたびに香りが立つので、よりリッチにカレーを楽しむことができます。ただしルーの残りが半分以下になると冷めやすくなるので、半分を過ぎたら一気にかけていきましょう」(同)

*ちょっぴり高級なカレー店でも恥をかかないためには?

「ポットで登場するカレーは上品に楽しみたいところ。まずはポットにスプーンを入れてテイスティングする…といった行動は一見ツウな感じもしますが、上品ではないのでやめておいた方が◎。素直にご飯にルーをかけてから食べましょう」(同)

 これまでは特に意識せず食べていたカレーにも、正しくスマートな食べ方があったとは驚きですね! お家デートやお店でカレーを食べるときは、ぜひ参考にしてみてください。

(池田香織/verb)
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ライター

池田香織

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