ヒトメボ

恋愛カウンセラー

有馬樹里

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読了時間:約4分

 「第一印象は悪かったのに、なんだか最近気になる……」そんな経験はありませんか? もともとは「嫌い」だった人を、自分でも気がつかないうちに好きになっていることがあるのはなぜなのでしょうか。今回は、恋愛カウンセラーの有馬樹里先生から、「嫌い」が「好き」に変わる心理を教えていただきました。

「『嫌い』が『好き』に変わる心理には、2つのパターンがあります。1つめのタイミングは、相手に抱いていた印象とのギャップに気づいたとき、もう1つは、それまで『嫌い』だった人が、実は自分と同じような価値観を持っていると気づいたときです」(有馬樹里先生)

 ギャップに気づくのはどういうときでしょうか。

「例えば、同僚といるときはいつもムードメーカーで、飲み会では盛り上げ役となり、ふざけてばかりいる男性がいて、あなたは彼のちゃらちゃらしたところが嫌いだとしましょう。ところがある日、会議の場でその彼が堂々と自分の意見を述べている姿を見たらどう思いますか? 普段とは違う彼の真剣な姿にドキッとしませんか?

このように、ギャップを見ることで、それまで見えていなかった、その人の良い面が際立ち、『嫌い』だと思っていたのに急激に惹かれていくことがあります」(同)

 たしかにそうですね。いつものわいわいした感じとは一変して真面目な面を見てしまったら、急に意識してしまいそうです。では、なぜギャップがあると『好き』になるのでしょうか。

「それは、最初の印象とギャップを感じたときで、感情の振れ幅が一番大きいからです。初めから印象の良かった人が良い行動をしても、プラスの感情がそのまま保たれるだけなので、さほど感情の振れ幅は生じません。逆に、印象の悪かった人が良い行動をしたら、マイナスの感情からプラスの感情になるわけなので、感情の振れ幅が大きいですよね。ギャップのある人に惹かれるしくみはそこにあるのです」(同)

 なるほど。感情が大きく動くということは、恋愛につながる可能性が高いですよね。では、ギャップがなくても「嫌い」から「好き」に変わることはありますか?

「ありますよ。それがもう1つのパターンで、それまで『嫌い』だった人が、実は自分と同じような価値観を持っていると気づいたときに起こります。自分を認めてくれる相手、自分を否定しない相手として認識することで、『好き』になっていくのです」(同)

 それまで「嫌い」だった人のことを、対等なパートナーとして意識し始めるということでしょうか?

「はい。そもそも、異なる価値観やレベル差のある異性に対して抱く、最大のマイナスの感情は、『無関心』や『生理的な嫌悪』です。あとから惹かれる相手に対して初めに感じた『嫌い』は、実は本当の意味での『嫌い』ではないと言えます。この場合の『嫌い』というのは同レベルで同じような価値観のときに生まれる感情だと言えます。価値観が似ているだけ、細かなところで警戒したり対立したりしてしまうということですね」(同)

 こちらのパターンの場合、価値観が似ている分、付き合うようになったら意外と続くような気がしますね。

「その通りです。そもそもは、価値観が似ている者同士なのですから、なにかの拍子に警戒心が解けてしまえば、最初はその人のことを嫌っていたことなんて忘れてしまうくらい、良きパートナーになることがあります。そのまま結婚まで到達するカップルもいるんですよ」(同)

 いかがでしたか。「嫌い」な人を「好き」になることがあるのなら、恋愛対象もぐんと増えるのではないでしょうか。身の回りの「嫌い」だと思っている人が、もしかしたら未来の恋人候補ということもあり得るかも!?

(黒澤真紀/コンセプト21)
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ライター

黒澤真紀

コンセプト21

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