ヒトメボ

作家・女豹ライター

島田佳奈

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読了時間:約3分

 世間で「あいつとは体の相性がいい」というような話をときどき耳にします。ということは、性格が合う・合わない…という話があるように、男女のセックスにも相性があるということ? 周囲の男女に話を聞いてみたところ、女性からは、「テクニックも大事だけど、ムード作りや前戯に時間をかけて丁寧にしてくれると相性がいいと感じる」という声が。一方、男性は「自分が気持ちいいと感じるところを言わなくても探し当ててくれると相性がいいかもと思う」という意見が目立ちました。セックスの相性を決める判断基準は、男女によって違うモノなのでしょうか? 果たして、その基準はドコ? 

「体の相性がいいと感じるのは性器のサイズや肉体そのものではなく、言わなくても分かってくれるといった、気遣いや洞察力があるかどうかを意味しています。例えば、“セックスの最中に恥ずかしくて自分から伝えられない性感帯を見抜いてくれる”とか、“自分でも知らなかった感じるツボを探り当ててくれる”とか(笑)。他にも、前戯にかける時間配分や挿入してからオーガズムに達するまでの時間が一致すると、女性は“この人とは相性がいいかも”と判断します。感度そのものは相手によって変化するものではないですが、気持ちよくなることに集中できる絶妙な愛撫は“いつもより感じた”と錯覚させられると思いますね」(恋愛コラムニスト・島田佳奈さん)

 なるほど。女性にとって気遣いや洞察力がポイントということは、“ムード作り”が大事ということなんですね。では、男性は?

「ほとんどの男性はセックスで必ずオーガズムに達するので、女性のテクニックや性欲の強さの度合いなど、セックスそのものが着眼点になります。そのため、相性自体をあまり意識しません。一方、女性の場合、毎回のセックスでオーガズムに達するのは少数派。だからこそ、精神的な充足感までがセックスの善し悪しをはかる基準に含まれてしまうのです」(同)

 ということは、心のつながりよりも体のつながりの方が恋愛に置いて重要であったり…?

「セックスのときのみ普段と人格が豹変する人もいるので、必ずしも一概にはいえません。ですが、男と女が恥ずかしいところを全部さらけだし、求め合い与え合うのがセックスです。それがばっちり合う相手なら、他のことも大抵合うのではないかと判断するのは、あながち間違いではないかも。裏を返せば、セックスの相性がよくない(上手くいかない)というのは、セックスそのものより『気遣いがない』、『行為が雑だ』と感じる心のズレが生じているからだともいえるので、そういう恋は終わりやすいですよね。女性が判断基準とする『言わなくても察して理解してほしい』と感じることも、男女の付き合い全般に言えることなので、体のつながりと心のつながりは表裏一体と言えるでしょう」(同)

 体の相性は心のつながり具合に比例するということ。単に肉体的なことだけで決まるのではないということで、ちょっと安心しました(笑)。掘り下げて考えていくと、奥が深いセックスの相性と心のつながりの関連性の話。皆さんも納得のいく部分が少なからずあったのでは?

(冨手公嘉/verb)
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冨手公嘉

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