ヒトメボ

心理学研究家

栗原典裕

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 誰だって好きな人の笑顔が見たいもの。良いところがあればどんどん褒めたいですよね。でも、せっかく賛辞を送ってもなんだか反応がイマイチだったり、逆に不機嫌になってしまったり…。一体どうしたらちゃんと喜んでくれるの? そこで、恋人を褒めるときに気をつけるべきポイントについて、心理学研究家の栗原典裕先生に教えてもらいました。

「異性を褒める機会は色々あると思いますが、やはり男女でものの捉え方、考え方が異なるため、それぞれに合っていない間違った褒め方をしていては相手の心に響かず喜んでもらえません。今回は特に男女の違いが出る、見た目、仕事、料理の3つにおける褒め方のポイントについて男女別にお話しします」(栗原先生)

見た目を褒めるとき

「恋人の見た目を褒めるとき、男性の場合は、とにかく顔を褒めるようにしましょう。男性の多くが外見の中でとくに『面構え』を気にしているからです。これは顔立ちが整っているかどうかではありません。ですから、会ってすぐに伝えるよりも、少し時間が経ってある程度相手の人柄が分かってから『あなたの内面が表れていてカッコイイ』といったように伝えるほうが効果的ですよ。ただのカッコよさではなく、“ほかの人にはない”“独特な”という言葉を添えると、男性は“彼女の目に特別な男として映っている俺”という『特別感』に、より嬉しいと感じます」(同)

 外見を褒めているようで、本当は中身を褒めている、というのがポイントでしょうか。一方、女性の見た目を褒めるときに気をつけるといいことは…?

「女性の場合は、男性のように1パーツではなく、全体をまるごと褒めましょう。よかれと思って“目がキレイ”とか“脚が細い”言ってしまうと“じゃあ他のところは?”となりかねません。また、そのときの褒め言葉としては“キレイ”よりも“かわいい”を使うほうが効果的です。“かわいい”には少女のイメージがあり、若さを連想させるため、女性の深層心理にある“いつまでも若くいたい”という気持ちも満足させることができますよ」(同)

 女性にとって「若さ」は永遠のテーマ。たしかに、どの年代でも「かわいい」というキーワードに弱いような気がします。

仕事を褒めるとき

「仕事を褒めるとき、男性の場合は、結果と過程の『結果』のほうに重点を置いて褒めましょう。男性にとって仕事の上では結果がすべて。また、“こんなすごい成果を残せるなんて、ほかの人にはなかなかできない。あなただからこそできたこと”など、ここでもしっかり『特別感』を出しましょう。武勇伝を語りだしたら、そこにもしっかり耳を傾けることで、“ちゃんと聞いてくれる子だな”と好印象です」(同)

 もしも芳しい結果じゃなかったときは無理に褒めようとはしないほうがいいのかもしれません。では、女性の場合は?

「女性は男性とは逆で、『過程』に重点を置いて褒めましょう。女性にとって結果は一瞬の出来事ですが、過程(がんばった自分)というのは一生誇りに思うものだからです。“そこまでがんばることができたから、こんなにすごい結果を出せたんだね”と、見た目と同じようにまるごとベタ褒めしてあげるのがいいでしょう」(同)

 たとえ結果が良くなくても「がんばったね」「えらいね」と伝えることを忘れないようにしたいですね。

料理を褒めるとき

「料理をしてくれたときも、男性を褒めるなら“すごくこだわっているね”“さすが○○!”“こんなの初めて食べた”と、その料理がほかとは違う特別なものであることを強調して褒めましょう。プラモデルを夢中で作っている男の子をイメージしてみて下さい。誰かのためにというよりは、いかに上手に作るかにこだわっています。それは料理のときも同じです」(同)

 そう言われてみれば男性のほうが調味料や焼き加減などのディテールにこだわっているような気がします。では女性はどうでしょうか。

「女性は作ることそのものというよりは誰かのために作ることが楽しくて料理をしています。ですので、できあがった料理の味や盛り付けなどを褒めるのはもちろんですが、“自分のためにこんなにおいしいものを作ってくれてありがとう”と、料理してくれたこと自体への感謝の言葉をとても喜びます」(同)

「おいしい」よりも「ありがとう」のほうが嬉しい乙女心。がんばって作ってよかった! と思えたら、次の料理はもっともっとおいしくなっていきます。

 男性の場合は「結果」や「特別感」、女性の場合は「過程」や「まるごと全部」というのが、恋人を褒めるときの大きなポイントのようです。相手が喜んでくれる顔を見ると自分も嬉しくなりますよね。どちらも幸せな気分になれるような褒め方を心がけたいものです。

(黒澤真紀/コンセプト21)
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ライター

黒澤真紀

コンセプト21

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